久しぶりに古い時計の本をのぞきました。
時計の広告を集めたものですが、腕時計の歴史を違う角度から描いています。
英国王室ご用達のJ・W・ベンソンも見えますが、19世紀末の華やかな女性用ブレスレット・ウォッチが輝いています。
腕時計は男性ではなく女性から使われだしたことが興味深いですね。
いつの時代も新しいブームは女性から。さしずめ「トケジョ」でしょうか。
昔の時計はファッションアイテム
伸縮式のベルトも見えますが、意外に古くからあったことに驚きます。
目新しさがあり、伸び縮みして装着が簡単です。
女性に喜ばれたようですね。
当時は時刻を見ることは二次的なことで、もっぱらオシャレのための小道具でした。
伸縮ベルトは今もありますが、デザインが乏しく実用一点張りなのが残念です。
時計は宝飾品だった!?
時計は宝飾品店で売られましたが、時計店で販売するのはもう少し先の時代です。
今でこそあらゆる所で売られていますが、まさか百円ショップで売る時代が来るとは思わなかったでしょうね。
でもご購入は時計をよく知る専門店で、海外ブランド時計なら正規輸入品を扱う代理店が基本です。
非正規品は修理時に拒否されますので、少々高くても安心料と考えましょう。
男性が腕時計を使い始めたのは戦争がきっかけ
男性が腕時計をするのは、戦争で統一行動をする必要に迫られたからだと言われます。
ジラール・ペルゴ社がドイツ軍に納めたのが最初で、イギリス軍もボーア戦争で使い出しました。
この辺は以前のブログで紹介しましたが、懐中時計を革のストラップにはめこんで使った「急ごしらえの腕時計」でした。
ドラマで日本の将校も使っているのを見ましたが、「坂の上の雲」だったかな・・・
腕時計が大量生産される時代
腕時計は時代と共に変わってきましたが、使う側の意識も大きく変わりました。
大量生産されるクォーツ時計は多くの人が手軽に楽しめる時代を作りましたが、使い捨てる方も多くなりました。
ものを大切にする心が薄らいだ気がします。
何でもお金に置き換えて考える風潮はクォーツ・ショック以降でしょうか・・・
クォーツ・ショックとは70年代~の機械式時計が駆逐された暗い時代を指します。
腕時計が使い捨てに?
何でも手軽に入手できる時代ですが、手軽に手放す方も増えました。
一方では飾って眺める腕時計もあり、趣味の楽しみ方は色々です。
中古相場が上がったらあっさり手放す方も多いようですが、「惚れる」ということがなくなったのでしょうか。
人もモノも「恋」で始まり「恋」で終わる時代かな。しばらく楽しんでスッキリポイ。
タイムマシンで古きよき時代へ旅をしたくなりました・・・