夏は水と交わることの多い季節です。
そこで腕時計の防水性についてお話してみましょう。
腕時計の防水性は機種によって様々ですが、水圧で表示するものと水深をメートル表示するものとがあります。
日常生活用防水と呼ばれるものは3気圧、日常生活用強化防水であれば5気圧~20気圧の中で数種類の防水性があります。
1気圧はメートル換算で10メートルとなりますので3気圧防水であれば、30メートルの水深で静止させた状態で気密が保たれることになります。
潜水用としては第一種と第二種に分類され、水深表示で百メートルごとの区切りです。
日常生活用防水であれば3気圧が洗顔程度、5気圧が水仕事、10気圧で水泳などに使用できるとされていますが水道の水は水圧が高いので十分ご注意下さい。
また、パッキンなどは年月と共に劣化しますので、徐々に耐水性は低下してくることをご承知おき願います。
防水検査付きの電池交換
よく「防水検査付きの電池交換」について訊かれることがあります。
これは「時計に表示されている耐水圧を満たしているかどうかを調べる作業の付随した電池交換」という意味ですが、検査をすることで耐水性の落ちたものは対策をすることとなります。
検査をすることで耐水性が向上するのではありませんから誤解されませんように。
あくまでも新しい時計と同じ耐水性があるかどうかを確認するのが防水検査となります。
防水性が低下した時計はパッキンの交換だけで済む場合もありますが、ケースや裏蓋の交換が必要となる場合もあり高額修理となることがあります。
専用の試験機が必要ですからその場ですぐにできるものではありませんので時計はお預かりとなります。
原則として非防水の時計以外は毎回防水検査をすることが基本ですが、時間や経費がかかることもありましてお客様の要望に合わせ電池とパッキンの交換だけで済ませることが大半です。
浸水した時計はオーバーホールを
安い時計が多く出回っておりますので無造作にお使いになる方が増えました。
説明書には耐水圧のことなども書かれているのですが、激しい使用によって浸水したために結露や錆の見える時計もよく持ち込まれます。
そのような時はできるだけ早い内部の水分除去とオーバーホールが必要です。
内部部品は真鍮でできているものが多いですから錆は思いのほか速く進行します。
限度を超えた使用を避けることが大切ですし、やむなく浸水したならば早期の手当てが肝要です。
過ぎたるは及ばざるがごとし、機能・性能を理解して大切にお使い下さいますように。
時計は精密機械ということをお忘れなく
時計があまりにも身近な存在になったため、精密機械という意識が薄れているように感じます。
装飾品の一部としてお使いなる方もあれば、激しい作業でお使いなる方もおられます。
使い方は時計それぞれに異なりますが、精密機械であるということを忘れずにおつき合いいただきたいと思います。
頑丈な時計も多くなりましたがやはり精密機械です。
高温のサウナに時計を持ち込むのは要注意
高温のサウナや温泉などにも時計をしながら入る方がいらっしゃいますが危険行為ですので控えていただきたいものです。
時計の正常作動温度範囲は零度~40度位までですので無理な使用は時計の寿命を縮めることになってしまいますし、温泉の成分も悪影響を与えることになります。
お風呂に入る時は時計をはずし、時間を忘れてごゆっくりどうぞ・・
ダイバーウォッチの魅力
ダイバーウォッチの裏蓋には色々と意匠があって見比べると楽しいものです。
潜水するダイバーを描いたものが多いのですが、魚や鮫の他にシードラゴン(タツノオトシゴ)や波などもあります。
IWCはりゅうずに魚マークが入っていてお茶目です。
海を連想させるものばかりですが、日常使いの時計とは違うのだということをメーカーもアピールしているのですね。
それと海へ挑むことの危険も告知しているのだと思います。
心して行動して下さいと・・
海や山に行く前に時計の点検を
海にせよ山にせよ非日常的な場所は危険を伴いますので、装備や体調に十分な配慮をすると共に携行される時計は事前に電池交換や点検整備をされるとよいでしょう。
修羅場で時計が止まると悲惨なことになりますので・・
楽しい夏遊びが終わったら点検整備に出されることをお奨めします。
電池やベルトの消耗・劣化以外にも風防ガラスのキズなどもご自身の中のオフシーズンに修理されるとよいでしょう。
また次回出かける時のためにしっかりと整備をしておくと安心できるのではないでしょうか・・
水と交わることの多い季節ですので気の付いたことをお話してみました。